Kume-ōdake

日本ツバキ協会2021《新撰サザン力名鑑》，P68，沖縄県（久米島）産，ハルサザン力系.  花色紫味を帯びた桃紅色で花弁の基部がやや濃色 花形7-8弁の一重、盃状から平開咲き、中輪で花径は6-7 cm 開花期11月中下旬-1月 花弁倒卵形で弁端は深く凹入、 花弁の皺は少なくやや厚弁。花弁基部と雄蕊群とは3-4mm合 着する 雄蕊65-75本、やや閉じた梅蕊で花糸は長く黄白色、 長さ15-18mm1で基部から5-6mmが合着する。葯は淡黄色で 花粉は出る  雌蕊花柱は緑白色、長さ10-12mmで先端から4- 6mmが3-4分岐する。子房は中型で表面の絹状毛は多く、花柱 は無毛または基部のみ有毛葉柄やや長く、長さ6-7mm1、葉柄から表面主脈中部にかけて 有毛で、裏面主脈には散毛があるが少ない 葉身楕円〜長楕円 形の中葉、長さ5-5.5cm、幅2.2-2.5cm。銳頭で銳脚。中折れ し、先端部近くで反曲する。葉縁には片側で18-22個の細鋸歯 がある 葉色表面は暗緑色、側脈と網脈は比較的不鮮明で裏面 は緑色 樹性立性で強い、枝はよく伸長する 来歴沖縄県久米島の大岳の山中で見つかった野生の紅花サザン 力であるが、開花期が晩く、花形や雄蕊群の形態などからヤブツ バキとの種間雑種あるいはその後代と考えられる 文献 2012平良  所在沖縄県、久留米  写•文/箱田直紀.