Iōji-sazanka

日本ツバキ協会2021《新撰サザン力名鑑》，P39，愛知県（豊橋市）産，ハルサザン力系.  花色明るい紅桃色 花形6-8弁の一重咲き、咲き進むと平開するが、内弁が折れた抱え花となる、中輪で花径は7-7.5cm開花期 11月上中旬-1月  花弁卵形で弁端は深く凹入、内弁には皺があるが全体に皴は少ない  雄蕊81-85本、梅蕊で花糸は黄白色、長さ14-17mmで基部の4-5mmが合着する。葯は濃黄色   雌蕊花柱は緑白色、長さ10-13mmで上から2-6mmが3-4分岐する。子房表面には絹状毛が密生し、花柱基部も有毛葉柄 細く、長さ5-6mm、葉柄から主脈中部にかけて有毛で、裏面主脈にも散毛がある  葉身長楕円形の中葉、長さ5-5.5cm、幅2.4-2.6cm。銳尖頭で銳脚。浅く中折れし、先端近くで反曲する。葉縁には片側で18-20個の粗鋸歯がある葉色 表面は濃緑色、側脈は鮮明で網脈は不鮮明、裏面は淡緑色樹性 立性でよく分枝し、伸長もよいらしい来歷 愛知県豊橋市の医王寺に推定樹齢200年といわれる茅葺屋根型仕立ての古木があり、花の特徴や結実が悪いことなどから江戸中期あるいはそれ以前に生まれたハルサザン力の原型に近い生き残りと考えられる。古い記録はない文献 鈴木^*  所在 医王寺  写•文/箱田直紀.